新古典主義最後の巨匠〜アングル

アングルの絵画動画



ジャン・オーギュスト・ドミニク・アングル(Jean Auguste Dominique Ingres 1780-1867 フランス)
絵画の分野で19世紀を支配したのは新古典主義とロマン主義でした。
前者はローマ美術の理想の復活、そして後者は自由で個性的な表現を追い求めていったのです。

ダヴィットがベルギーに亡命した後『ルイ13世の誓い』で
ロマン主義に対抗し新古典主義のリーダーとして登場したのがこのアングルです。

彼はフランスモントーバンに生まれ、官立美術学校で学びます。
ローマ賞を取り、留学中にルネサンスの巨匠たちの作品に触れ、
真の美が、女性の柔らかな肢体の曲線にあると確信、新古典主義のリーダーとなっていきます。

その曲線美を表現したのがあの有名な作品、『泉』です。

最後まで線への執着を見せ、卓越したデッサン力と描写力で、女性の官能美を描いた作品です。

19世紀過ぎまでアングルは、アカデミーを代表する指導者として君臨しましたが、
新古典主義の様式とは一致しない作品も多かったのです。

色彩よりデッサンを重視、安定した画面構成の、新古典主義の様式で、それは一致しますが、自由な主題選びなどは、彼独自の展開がみられました。

その彼の代表作の一つが、物議をかもした『グランドオダリスク』です。
この作品は新古典主義よりも、彼独自の美意識で描いていると指摘する評論家も多いです。

アングルは優れた肖像画も多く制作しています、その一つが『ベルタン氏の肖像』です。


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